当院の痛み外来 治療方法

薬物治療

一般的に痛みは以下のように分類されます
・侵害受容性疼痛・・・外傷などによる炎症性の痛み
・神経障害性疼痛・・・神経が傷ついたことによっておこる痛み
・心理社会的疼痛・・・以前は心因性疼痛とよばれていた痛み

それぞれのタイプの痛みが、相互に関連することによって「慢性痛」が形成されます。
近年、薬物治療は標準化されてきました。
ペインクリニックでは痛みのタイプを診断し、適切な薬物を症状の経過をみながら処方していきます。
最近のトピックスとしては、神経障害性疼痛の第一選択薬となっていたプレガバリンに加えてミロガバリンが使用可能となりました。
また、慢性の腰痛や膝関節痛に対してのデュロキセチンの使用も一般的となり、さらにトラマドールやブプレノルフィンといったオピオイド系鎮痛薬を適正に使用することが多くなってきています。

神経ブロック

◆星状神経節ブロック
首にある星状神経節を局所麻酔薬でブロックすることによって、顔面から上肢を支配する交感神経の緊張を和らげることができます。交感神経が関連する痛みを取り去る治療法です。
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◆トリガーポイントブロック
トリガーポイントとは、押さえると痛い部位で、関連する部位にも痛みが拡がる点のことです。
この部位に局所麻酔薬などを注射して、痛みを取り去る治療法です。
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◆硬膜外ブロック
脊髄のまわりを包んでいる硬膜外腔というスペースに局所麻酔薬を注射することによって痛みを取り去る治療法です。
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運動療法

「痛み」が長く続くと、脳や脊髄などの中枢神経系に変化がおこり、「痛み」に対して敏感になることが明らかになっています。この変化を「中枢神経系の感作」と呼び、さまざまな治療によっても緩和されにくい「慢性痛」の原因の一つと考えられています。
最近では、「慢性痛」の治療として、運動療法(リハビリテーション)が最も有効と考えられています。